【セミナー】第2回 Next Tourism Seminar 2025 ~生成AIの活用~

10月28日(火)に実施しました、第2回”Next Tourism Seminar 2025”について、アーカイブ動画とセミナー内で投影した資料を公開いたします! なお、「Googleビジネスプロフィールの登録方法」のプログラムにつきましては、本アーカイブ動画に含まれておりません。

発表資料

  • ■熱海市役所

    Q:観光案内所への問い合わせ内容は、どのように取りまとめられていますか?

    A:観光案内所では、対応した内容をすぐメモできるように紙に記入し、カウントしたい数値は正の字で記載しています(iPad入力より手書きでメモする方が手軽で早いとのことでした)。空き時間にその内容をエクセルやワードへまとめられています。

  • Q:翻訳とその検証(ダブルチェック)に利用している生成AIについて教えてください。

    A:熱海多言語ツールでは、ChatGPT-4oを用いて翻訳とダブルチェックの両方を行っています。タイミングをみて5に更新予定です。ClaudやGeminiなど別のAIツールでチェックをかけてもよいと思います。

  • Q:観光案内所で得られたデータをChatGPTに読み込ませる作業は、何時のタイミングで、どのように行っているのですか。

    A:月1回、月初に観光案内所からデータをもらい、なるべくその週にAIでレポートを作成して地域関係者へ配信するようにしています。

  • Q:プロンプトの作成はすべて日本語でしょうか。

    A:日本語で作成しています。

  • Q:英語、もしくは多言語ごとに作成することで文化的な考慮、精度やパフォーマンスには影響しますか?

    A:今年からWEBサイトをアップしたばかりで基礎情報を強化しており、英語や繁体字で大きく内容は変えていない状況です。今後はGAで分析しながら、国籍ごとのSEO注力キーワードを設定して影響を確認していければと思っております。

  • ■芦ノ湖の温泉旅館 和心亭 豊月

    Q:業務アプリ作成において「ベースアプリ作成」とありましたが、こちらは特定のアプリ名でしょうか。また、業務用アプリの開発においてAIはどのように関わっているのか、利用されたツールや仕組みについても教えていただけますでしょうか。

    A:「ベースアプリ」とは、特別なアプリの種類や名前ではなく、私たちが使っている呼び名で、「必要最低限の機能だけを持った、土台となるシンプルなアプリ」のことを指します。
    発表の動画でお見せしたカレンダーの画像が、まさにその「ベースアプリ」です。本格的なデザイン(UI)を整える前の、骨組みだけの状態だと思ってください。

    今回ご紹介した業務用アプリは、AI(生成AI)のサポートを受けながら開発を行いました。
    具体的な作成手順は次の通りです。
    1.AIが「土台」を作成:まず、生成AIに指示を出し、動きのないシンプルなウェブページ(静的サイト)を自動で作成。
    2.AIの指示で「動き」を追加:次に、そのページをリアルタイムで情報が更新される「動きのあるページ(動的サイト)」へと発展させるため、AIにコード修正や実装手順を教わりながら調整を行いました。
    3.「裏側」の処理はAI推奨ツールで構築:データ管理などの見えない部分(バックエンド)には、AIが推奨したGoogleの「Firebase(ファイアベース)」を採用しました。これにより、スマートフォンやPCなど、どの端末からでもリアルタイムで同じ情報を共有できるアプリの土台が完成しました。

    また、開発の手順を具体的に指示してくれることに加え、見た目や操作部分(フロントエンド)の設計では、「どんなアプリを作りたいか」という構想段階からデザイン調整、コード作成までAIが支援してくれました。
    このように、私たちはAIの指示に従って作業を進めることで、専門的な知識がなくても、今回ご紹介した業務用アプリを作成することができました。

  • Q:ペアリング選定ツールの作成は、無料のツールやアプリを活用されているのでしょうか。

    A:特段何かツールやアプリを利用しているわけではなく、「ChatGPT」と「スプレッドシートorエクセル」のみで対応可能でございます。後者については必須ではなく、単純なメモでも代替可能です。

  • Q:ペアリング分析以外に、AIを活用している取組はありますか?

    A:単純な多言語対応にもChatGPTは活用しています。外国からのお客様用の献立の紙や、現在使用しているお部屋などの英語のご案内文も主にChatGPTを活用して作成しております。

  • ■一般社団法人 雲仙観光局

    Q:体験コンテンツを整理して減らした際の、基準になる項目はどのようなものがありますか?

    A:プレイヤーの有無とDMOの稼働に対するDMO収入などを大きな目安として選定を行いました。

  • Q:後方スタッフにはどのようなパートナー(人や企業)がいたのでしょうか?

    A:コンソーシアムにNTTビジネスソリューションズ、Coデザイン研究所、地域連携として雲仙のbocci株式会社が関わっています。AIについてはtimelooper社が中心です。

  • Q:セミナーの中でランニングコストのお話がありましたが、内訳を知りたいです。

    A:AIの年間運用ライセンス60万、PMS運用費(保守管理・一部改修なども)250万程度です。

  • ■Grow with Google 講師

    Q:宿泊施設内にある飲食店や日帰りスパ、売店などの施設は、宿泊施設本体とは別にアカウントを分けて登録する必要がありますか?また、それぞれのアカウントはどのように管理するのが望ましいでしょうか?

    A:当該施設が一般のお客様も利用できる独立したお店であれば、宿泊施設のプロフィールとは別に、施設単体のビジネスプロフィールを作成し、管理することが望ましいです。
    Google のガイドラインでは、メインのビジネスとは独立して運営されており、宿泊していないお客様でも利用できる(一般に公開されている)部門は、個別のプロフィールを持つことが認められています。例えば、ホテルのロビーにあるカフェや、一般客も予約して利用できるレストランなどがこれにあたります。 飲食店単体のビジネスプロフィールを正確に登録する事で、ビジネスプロフィール上の「拠点内のビジネス」として認識され、ホテルのプロフィール内へも、店舗一覧として表示されるようになります。

    一方で、宿泊者専用の朝食会場やラウンジなど、一般のお客様が利用できない施設の場合は、独立したプロフィールは作成できません。その場合は、宿泊施設のプロフィールの「設備・サービス」欄などで情報を提供することになります。

    個別に登録することで、例えば「近くのレストラン」や「日帰りスパ」といったキーワードで検索しているお客様にも、皆様の施設を直接見つけてもらえるチャンスが大きく広がります。

    実践的なアドバイス
    まずは、飲食店や日帰りスパが以下の条件を満たしているかを確認してみてください。
    ● ホテル宿泊者以外のお客様も、その施設を単独で利用できますか?
    ● その施設専用の電話番号や、ホテル本体とは異なる営業時間が設定されていますか?
    ● ホテルとは異なる、その施設を表す明確なカテゴリ(例:「フランス料理店」「スパ」「土産物店」など)がありますか?

    これらの条件を満たしているようであれば、ぜひホテル本体とは別に、各施設(飲食店、スパ、売店)のビジネスプロフィールを新規で作成し、オーナー確認を進めてみてください。その際、プロフィール名にはホテル名を含めつつ、施設名が分かるようにするのが親切です(例:「レストラン〇〇(ホテル△△内)」)。

    さらに、以下の点にも注意して登録すると効果的です。
    1.正確なカテゴリ(業種)を選ぶ:「ホテル」ではなく、「レストラン」「カフェ」「バー」など、実態に合ったカテゴリを設定してください。
    2.専用の情報を入力する:施設専用の電話番号や入口、営業時間がある場合は正確に登録しましょう。
    3.情報を充実させる:メニュー写真や店内の雰囲気、おすすめ料理の投稿などで魅力を伝えましょう。

    参考情報
    ● ホテルの詳細を管理する(ホテル館内のビジネスを個別のビジネス プロフィールとして追加する):
    https://support.google.com/business/answer/9177958?hl=ja

    ● Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(部門):
    https://support.google.com/business/answer/3038177?hl=ja#zippy=%2C%E9%83%A8%E9%96%80

    ● Google ビジネス プロフィールに掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン(特に「拠点内のビジネス」のセクションをご参照ください):
    https://support.google.com/business/answer/3038177